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2018年6月29日 (金)

【名曲カタログ・46】Mandocello

◆来日公演まであと104日◆

1976年の8月にCheap Trickはエピック・レーベルと5年のレコーディング契約を結びます。当初メンバーのが希望していた1stアルバムのプロデューサーはジョン・レノンでしたが、最終的にツアー中に送った音源を気に入ったジャック・ダグラスがプロデュースすることに決定。当時、ジャックは既にAerosmithのアルバムのプロデューサーとして高い評価を得ていました。

ジャックは、Cheap Trickのライヴでのサウンドをレコーディングに反映させることを意図し、それに応えたバンドは、見事にアグレッシヴで生々しい音を音源に封じ込めることに成功します。結果、1stアルバム「Cheap Trick」は、セールスは芳しくなかったものの、現在に至るまでバンドを代表する1枚という傑作の評価を得ています。

当時、エピックのA&Rマンであり、レコードプロデューサーでもあった、2ndアルバム「In Color」以降をプロデュースするトム・ウォーマンは、1stアルバムについてこう語っています 「ジャック・ダグラスが1stアルバムのプロデュースをする権利を得たのは、彼がバンドを発見したからだ。アルバムの出来に私はハッピーだったが、私がプロデュースしていたら、即音楽的に別の方向性をとっただろうね。ジャックのサウンドは、新人グループにとって売り上げが見込めない。デビュー・アルバムというのはテストみたいなものだ。1stアルバムは、殆どの人にとって音が荒々し過ぎたんだ」 この発言に表れているように2nd「In Color」以降のアルバムで、ジャックと全く違うアプローチでウォーマンはCheap Trickのサウンドをプロデュースしていきます。

実際「Cheap Trick」はセールス的には失敗したので、ウォーマンの発言は的を得ていたといえるのですが、長期的にみるとジャックのプロデュースの方向性に間違いはなかったといえるでしょう。それは、アルバム収録曲の大半がその後の長いキャリアを通じてライヴの定番曲としてプレイされ続け、また2018年の今聴いても全く古さを感じさせないことからも明白です。

興味深いのは「Cheap Trick」のオリジナル版収録曲10曲中、最も洗練されたストレートなメロディをもつバラード"Mandocello"のみ、バンドのこれまでのキャリアでライヴで演奏された回数が圧倒的に少ないことです。 タイトル通り、イタリア発祥の撥弦楽器マンドセロ(マンドリン)をフィーチュアした、アコースティックした叙情的なメロディの名曲。1998年の4/30から5/2にかけて、シカゴのメトロで1stアルバムから「at Budokan」までのアルバム完全再現ショウが行われた際、1stアルバムの再現ショウが行われた5/1の公演にSmashing Pumpkinsのビリー・コーガンが"Mandocello"でゲスト参加(リックのコスプレをして、リックのヘイマー・スタンダードのギターをプレイ!)しました。この音源はライブ・アルバム「Music For Hangovers」に収録されています。



"Mandocello"
作詞/作曲:リック・ニールセン
プロデュース:ジャック・ダグラス


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