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2018年6月15日 (金)

【名曲カタログ・32】Didn't Know I Had It

◆来日公演まであと118日

1994年、デビュー以来在籍したエピックと袂を分かち、ワーナーブラザーズに移籍したCheap Trickはアルバム「Woke Up With A Monster」のリリースとともに、初めて大きなイメージ・チェンジを計りました。1988年のオリジナル・メンバー復活時の変化が、音楽性、バンドのイメージ共にレーベルが望んだAOR的な方向性だったのに対し、ワーナー時代のバンドはエピック時代に築き上げた個々のメンバーのキャラクターと、ラウドでポップなハードロック・サウンドというアイデンティティを保持しつつ、メンバーの意思で全く新しい可能性を探っていたのが伺えます。(髭を蓄えたリックのルックスには驚いた!)

アルバムのソングライティング面では、メンバー自身のオリジナル曲をメインにしつつ、外部ライターも要所で迎えて楽曲の完成度を高めています。興味深いのが「Lap Of Luxury」で2曲("Let Go" "Wrong Side Of Love")参加していたソングライターのトッド・サーニー(故人)を再び迎えていること。トッドとリックが共作した"Didn't Know I Had It"は「Woke Up With A Monster」からの最後のシングル・カット曲となり、ヨーロッパのみでCDがリリースされました。

アルバム・リリース前に、リックがミュージック・ライフ誌のインタビューで「この曲は大ヒット間違いなし」と語っていたので期待していたのですが、1回聴いてあまりの素晴らしさに驚きました。シンプルな構成の曲ながら、情感に訴えるメロディと歌詞のコンビネーションが絶妙で、ロビンのヴォーカルと各楽器も、この曲にはこの音しかないと言いたくなるほど完璧にマッチングした響きを聞かせてくれます。リックの言葉に「Cheap Trickは世界一のバンドではないけれど、Cheap Trickの曲を演奏させたら世界一だ」というのがありますが、"Didn't Know I Had It"はまさにCheap Trickによる、Cheap Trickのための名曲といえるのではないでしょうか。サビの"Didn't know I had it,til I threw it away"(捨ててしまうまで、僕が持っているなんて解らなかった)というフレーズを歌う、ロビンの声のなんと甘美で美しいこと!

「Woke Up With A Monster」のプロデューサーがテッド・テンプルマンに決まる前に、メンバーはジェフ・リンにアルバムのプロデュースをオファーしたことが知られていますが、その際にジェフに送った曲は"Didn't Know I Had It"のデモだったそうです。





"Didn't Know I Had It"
作詞/作曲:リック・ニールセン、トッド・サーニー
プロデュース:テッド・テンプルマン


- 収録アルバム -
Woke Up With A Monster(1994)
Live In Wisconcin 1994(2016)

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